のちゃらです。
2023大宮祭、ありがとうございました。
私はアニ研部長として教室企画のあれこれを管理する傍らで、DJイベントの参加者としてDJをやらせていただきました。
#アニしば
— のちゃら (@notyara_sit) 2023年5月21日
一番手の「壱百万択サロメ」でした!
初めてのDJということでかなり焦り焦りミスもちらほらといった感じでしたが楽しくプレイできました!またどこかで~~~
(実際は永訣のGemini→英雄 運命の詩にアドリブで変更) pic.twitter.com/cu6jQRjAAT
(ハンドルネーム誤字ってるけど壱百万天択サロメです)
今回はこのセットリストに至るまでの思考過程と製作途中に感じていた楽しさをアウトプットしたいなと思ったので筆を執っております。DJをやるに至った経緯や大宮祭全体の反省点等はまた別の題で...
参考にした資料
文字を読んで理解を深めるのが好きなので主にこの4つのブログを読み込んでいました。共有してくださったDJ部門の先輩であるおかりさんに感謝。
特に一番上のリンクであるnoteの内容はかなり納得性があったし、方向性を定めてくれる指針足りうる情報だったこともあって今持っている思考だったりの大部分はこのnote影響を受けていると思っています。
他にはmixcloudのアニソン、エロゲmixを漁ったり、昔電音部(https://denonbu.jp/)を追っていた時に入ったオープンdiscordサーバー「電音code」に残っていた動画資料を見返したりしていました。
セットリストを作っての感想
そんなこんなで上記リンク先の文を読み込み、頭でっかちになったところで使いたいな~という曲を選び。どういう感じにしようかなとこねくり回して数日たった後に思ったことは「これ遊戯のデッキ練ってる時と同じだな...?」でした。
ここで指しているデッキの練り(カードゲームにおけるデッキリストをよりよいものにしようと模索すること)とは、競技的に勝率の高いものにしようとするものではなく、ニコニコ動画で投稿されたデュエル動画を根とした「コンセプトデッキ」を作ることです。ニッチな例えの癖にちょっと知っている人間にとってはやたら広義に感じやすい例なのでこの文と以下掲載のリンク先動画で補填とさせていただきます。
上の例はぶっちゃけ使いたいだけだったので一般化をすると、
- 使いたい曲や、この曲とこの曲を繋げてここの文脈を聴かせたい!を定める
- その曲と似た要素を持つ曲からbpmやその曲同士の文脈を考える(大まかなブロックを4~5曲くらいで作る)
- 作ったブロックの間を繋ぐような曲を見つける
- 結局入れたいから入れたけどやっぱこれ盛り上がんなくね...?と不安になった曲を入れ替える
- 完成
おおまかにこんな流れなんだろうな~と感じました。とはいえ最終稿が決まるまで沢山失敗したし、コンセプトそのものを変える決断もしたのでそれっぽいことを言っている割にまっすぐ歩けたわけではありませんでした()。なんとか着地出来て本当に良かった。
最初に仮組していたセトリ案
さて、ここで一番最初に作ったものを見てみます。
上記の一般化した思考と照らし合わせてみると、
- 使いたい曲や、この曲とこの曲を繋げてここの文脈を聞かせたい!を定める
FAKE IDOLとアイドルの繋ぎをやりたい!+自分のアンセムである学園祭学園の曲を使いたい! - その曲と似た要素を持つ曲からbpmやその曲同士の文脈を考える(大まかなブロックを4~5曲くらいで作る)
(似たような曲をまとめて置いただけ、文脈とかを生めるほどの思考量に達していない) - 作ったブロックの間を繋ぐような曲を見つける
見つけてない、そもそもそれがどんな曲かこの段階ではあまりわかっていない - 結局入れたいから入れたけどやっぱこれ盛り上がんなくね...?と不安になった曲を入れ替える
やれる状態に達していない - 完成
していない
といったところかなと振り返ります。1.の部分を見ると、やりたいことが2つある状態になっていて、これを一個にまとめるのは相当難しいぞ...というのはすぐに気づけたので両方を生かす第一稿であるこの案は早々に没になりました。
結果として「FAKE IDOLとアイドルの繋ぎをやりたい!」を生かし、「自分のアンセムである学園祭学園の曲を使いたい!」を殺したわけですが、この取捨選択の基準は「独りよがりになっていないのかどうか」でした。
「FAKE IDOL」、「アイドル」と「any love, any more」、「singin' in the darling」の認知度の比較をした時にどう考えても前者だったこと(推しの子が今期放映だし旬だと感じていた+比較対象の学園祭学園がゴリゴリのインディーズバンドだった)、その認知度のバイアスを越えて振り向かせることが出来るような演出を組める気がしなかったことが要因となってこれから先、前者をメインに据えてセトリを考えていくことになります。
とはいえ、「any love, any more」、「singin' in the darling」を使いたいという気持ちの火は途絶えることなく燃え続けているのでいつかやりたいな~とは思っています。
(いつになることやら...)
any love,any more
singin' in the darling(終わりのテーマ)
大宮祭DJイベント使用セトリ
初めに組んだセトリから色々と手を変え品を変え、アニ研の活動教室にDJコンを持ち込んでガチャガチャ試し続けた結果、使用したセットリストです。
FAKE IDOLとアイドルの繋ぎをやりたい!というメインを最終ブロック初めに持ってくる構成として、二つの曲のタイトルとストーリーに通ずるものとしてあった「アイドル」という要素をある程度意識した全体の選曲になっているかなと思います。
こちらでも一般化を再度利用しての振り返りをすると、
- 使いたい曲や、この曲とこの曲を繋げてここの文脈を聞かせたい!を定める
FAKE IDOLとアイドルの繋ぎをやりたい! - その曲と似た要素を持つ曲からbpmやその曲同士の文脈を考える(大まかなブロックを4~5曲くらいで作る)
第1ブロック
Shine!!から始まってドラマチックガールまで。bpmを基準にしながら選曲。ステラ→stellar stellarのステラ繋ぎをやる。有名楽曲を意識して盛り上げる。
第2ブロック
ススメ☆オトメ~jewel parade~から始まってハッピータイフーンまで。bpmを基準にしながら選曲。 ススメ☆オトメ~jewel parade~→ポラリス繋ぎをやる。アイドル楽曲を意識。
第3ブロック
LINE LOOPからKiss me! Choose me!まで。気持ちは第2.5ブロック。圧倒的存在感→Kiss me! Choose me!のV繋ぎをやる。
第4ブロック
Mani Mani[BOOGEY VOXX MIX]から深淵まで。自分が流したい強い楽曲を意識。
第5ブロック
FAKE IDOLから月下儚美まで。一番やりたいFAKE IDOL→アイドル繋ぎとアイドルと歌詞シナジーを感じた従花ネクロマンシーで盛り上げてラスサビが綺麗な月下儚美で〆る。 - 作ったブロックの間を繋ぐような曲を見つける
第1→第2:Give me some more...
bpmを調整しながら後ろのアイマス曲にレイヤーを合わせていく。後曲がいい。
(シャニマス曲、シャニP以外の認知度が低すぎる!)
第2→第3:点心爛漫!ふぁんはおれ
FAKE IDOLを歌唱する藍月なくるが所属する歌い手グループの曲。la priereの曲は1曲以上入れたい+曲の良さ+前後との曲調の相性で採用。
第3→第4:OTAHEN アンセム-Massive New Krew Remix-
bpmを急に変えても問題をあまり感じさせない曲の入りだと感じたため採用。後曲がいい。 - 結局入れたいから入れたけどやっぱこれ盛り上がんなくね...?と不安になった曲を入れ替える
入れ替えた曲
・棗いつき楽曲
la priereシナジーで採用しようと色々試したが直前の朝練習で掛けてる時の周りの反応にビビってしまい不採用。曲はいいんだけどな...
・銀河鉄道の夜に
D4DJ楽曲。Lylical Lillyの曲が好き+アイドル感を強く感じていたので試したがアニ研活動教室での反応が凪のため不採用。
・アイドル狂戦士、アイドル Break All
電音部楽曲。曲名、歌唱しているキャラにアイドル要素があり、シナジーを強く感じていたが同じ使い方としてOTAHENアンセムを見つけたことや別の電音部の内定曲の多さの問題から不採用に。
・シャダーイクン
アイドルであるクマリデパートの楽曲。ネコちゃんになっちゃうよ~のライブ映像をニコ生で見て知り、曲がめっちゃいいので使おうかと思ったが、思ったよりアニメコンテンツでしっかり枠が埋まってしまったことや突然リアルアイドルの曲出すのちょっと違うか...?とヒヨり不採用。
番外編
・永訣のGemini
当日本番中に絶対θ零度ノヴァティックで湧きまくった場を見てこの後に誰も知らんラプリ曲流せないだろ...(ふぁんはおれでラプリの認知度が低いことは理解済み)ということで急遽英雄 運命の詩に変更に。曲はいいです。 - 完成
となりました。
ある程度コンセプトを意識しながら強い楽曲を刺したりそのブロックを作ったり、「やりたいコンセプトの完成度に対する納得感」と「コンセプト外の曲をどこまで入れるか」の落としどころを考えながらガチャガチャしてました。
コンセプト外の曲をしゃあなしで入れるとかじゃなくて、純粋に流したいけど自分で決めたコンセプトから外れてるかを許すかどうかだったのは新鮮でしたし、これ許すも許さないも俺次第なの難しいな~と思いましたね。楽しい迷い道でした。
後かなり強く意識していた部分として、この曲が流れてわかる人がどれだけいるのかを考えていました。不採用になった曲の多くがこのフィルターを越えられなかった曲で、ここを強く意識したことは当日自分が感じた雰囲気から考えると非常によかったなと感じています。
ただ、この要素を強く意識すればするほど楽曲の選択肢が狭まり、自分が本当にやりたいことを通す気持ちが弱くなっていくこともあるなとも思いました。それでもこの意識を失った選曲をすることは自分個人としては許せなかった(こだわりのようなもの)のでこれからも思考を止めずにいい選曲を模索したいなと考えています。
当日他の人のDJを聴いて
先発として登壇して以降、出番が終わったことで緊張からも解かれ6人のDJをゆったりとした気持ちで聴けたわけですが、繋ぎだったりセトリの組み方、曲のラベリングのされ方で新しい知見を得られたな~と思いました。
繋ぎに関しては「あ、これ自分が知らん繋ぎ方だ!」が分かってもどうやったかまでは理解できなかったのでこういう聞こえ方がするんだ~程度ですが、トリだったGAKUさんのセトリの組み方は自分じゃ絶対思いつかないものだなと強く思わされたし、オタ芸曲を流して自分もオタ芸やっちゃうとかは自分が知らないその曲が持っている個性を上手く使っているなと思いました。オタ芸覚えておけばよかった~ってかなり後悔したのでまじでどっかのタイミングで仕込もう...
まとめ
新歓が終わったらすぐ宮祭!みたいな日程だったこともあって、大宮祭2週間前くらいから本格的にセトリ組みだったりは動き出したりとかなりとんでもスケジュールでどうなるやらとヒヤヒヤしたりもしましたが、自分のDJプレイやセトリに関してポジティブな反応をいただけることもあったりと非常に楽しむことが出来ました。次DJをいつやるかとかはぼんやりと決まってはいる(どうせ芝祭でやりそう)こともあってそれまでにアニクラとか行ってもう少しイベントの雰囲気の解像度をあげたりしたいな~と思ったり...
また、大宮祭にてDJイベントを行うにあたってお世話になりましたアニメーション研究会OB,OGの皆様に対して改めてお礼申し上げます。無知な部分も多く、適切な回答を返せないことも多かったかと思いますが親身に対応してくださり、立地もよくない大宮キャンパスまで来てくださったありがとうございました。
次のアニ研の大きなイベントは芝浦祭になる予定です。大宮祭と比べて規模感も大きくなり、複数の部門が動くことになるかと思いますが来てくださった方に楽しんでもらえるような企画を出店できるよう準備を進めてまいります。
読了ありがとうございました。
ps.
色々アニ研の活動教室で行う定期企画を考えています。6月中旬には詳しい内容を告知できたらと考えておりますのでお待ちください。